今回紹介いたしますのはこちら。
6月下旬に発売したばかりの、ヴァリアブルバルキリーシリーズ、VF-1A/S一条輝機です。
とはいっても製作レビューではなく、本製品のプロポーションについて、多少話をします。
このシリーズの開発中、バルキリーのメカデザインを担当した河森氏が監修しているとのことで、
バルキリーのプロポーションに関して、かなりこだわって作られるんだろうなーと思って期待していました。
これは私見での感想・評価ですが、
言うほどプロポーションが両立できてない、と思います。
ボックスアートではちょっとわからないので、こちらをご覧ください。
箱の横に印刷されている、完成例ですが、よくよくみると、
・腕が細すぎる
・手が小さすぎる
・胸が大きすぎる
・結果なで肩っぽく見える
というような外見的特徴が見受けられます。
そもそもバルキリーのような戦闘機⇔ロボの両形態のプロポーションを両立させるのは、
とても難しいことなのですが、河森氏ほか開発スタッフは、ファイター形態のフォルムを重視したようです。
ここでバルキリーというメカニックについて、
「バルキリーとはなんなのか?」ということについて考えてみると、
2とおりの考えが持てます。
1.人型形態に変形する戦闘機
2.戦闘機形態に変形する人型兵器
まぁバルキリーの開発経緯を鑑みれば、1であるのは確かなのですが、
放映当時、アニメ好きの子供たちが感じた、「超時空要塞マクロス」は、
ロボットアニメであったに違いないのです。
したがって、現在は大人になって
このヴァリアブルバルキリーシリーズの購買層になっているのであろう、
当時のマクロスをリアルタイムで見ていた子供たちから見たら、
バルキリーとは2なのではないか?と思うわけで、
重視すべきはバトロイド形態ではないだろうか?と思うわけです。
こちらをご覧ください。
これは「超時空要塞マクロス」放映当時(だから83年?)、
イマイから発売された、1/72バトロイドバルキリーVF-1J型です。
ここに描かれているバルキリーは、手足の太さがほどよく、
ロボットとしてバランスのいいプロポーションになっています。
キットもこれを踏襲したようなプロポーションでしたが、今見るとちょっと骨太すぎたかもしれません。
これからちょっと肉を落とした感じのプロポーションにしてくれたらよかったんですが、
そうするとファイターのフォルムに不具合が生じる(両脚の間の空間が確保できない)ことになってしまいますね。
イマイから1/72の差し替え式の可変バルキリーのキットが出たこともありましたが、
胸が大きくて薄かったり、ファイター時のバランスが悪かったりと、あまり満足いくフォルムではありませんでした。
今回のVVは、ファイター形態のフォルムはこだわっただけにとても美しいのですが、
バトロイドはイマイの可変バルキリー以下な感じがします。
できればバトロイド形態にこそもっとこだわってほしかった。ファイターで飾りたいならハセガワ製のを買えばいいわけですし。
これなら作ったあとでもバトロイド形態でなくガウォーク形態で飾ることになりそうです。
まぁ唯一、頭の大きさがある程度確保できているところは評価すべきとこでしょう(この手の可変バルキリーはたいてい頭が小さすぎたりした)。
ちなみに次出るのはTV版のVF-1Sロイフォッカースペシャルなんですが、VF-1Jは出ないんですかね?
TV版前半の主役機なのに…なぜかあまり人気がないんですよね。
私はあの逆五角形のゴーグルみたいな形をしたフェイスが結構好きなんですけどね。
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